ACT1

 

かつて、人は大空へ飛ぶ夢を抱いていた。
そのため、端から見ればくだらなくとも映る努力が繰り返されいつしか彼らはその夢を実現した。
空がその手に落ちれば、次は宇宙である。
果たして、大空を飛ぶ、という一つのことから 人間は神の領域を侵し始めたのである。
今や、その漆黒の空間を流線型の物体が飛び交い、 テラ型と呼ばれる岩石を主成分とする惑星は逐次人が居住可能な物へと作り替えられていった。
今や、人はテラのみにとどまってはいない。いにしえの小説の言葉を借りれば 大宇宙へと散らばっていく時代へ突入したのである。
かくして、狭い一惑星の上を無数の国境線が横切る時代は終わり、おのおのの惑星単位国家が誕生するようになった。
しかし、統合と和平を望む人々の手によってかつての人類発祥の地テラにかつての国連宜しく 惑星連邦なる物が置かれ、全てを超越する軍や警察機関が置かれるに至ったのである。
科学の発達によって、招かれざる弊害が起きるようになった。
恒星間事故、及び盗難、遭難。 長距離を物ともしない凶悪犯罪者。
これらの捜査、追跡は、訓練された物にとっても 危険、かつ効果の上がらない物であった。
現在、これらの犯罪、事故の捜査に当たる特務機関が 惑星連邦宇宙軍に置かれている。
危険な捜査に当たる彼らを 人々は畏敬とさげすみを込めてDOLLと呼んでいた。
それは、彼らが厳密に言えば『人間』と呼ばれる種族ではなく半ば人工的に作られた亜人種であったためである…。       

 

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